1986年に低熱膨張合金「LEX®」を
開発して以来、
30年以上先端技術分野を
支え続けています。
「LEX®」は日本鋳造が開発・製造・販売している、超高精度機器向けの低熱膨張合金(インバー)と一般的には呼ばれている素形材です。最大の特徴は温度変化による熱変形が非常に小さいこと。工業製品の技術革新にともない、加工精度中でも最も重要な熱変形対策は避けられません。室温付近では全く変形しない“ゼロ膨張”の究極の低熱膨張材「LEX-ZERO®」をはじめ、高温安定性が良好な「LEX 40K」、-196°対応の「LEX-IF2」までシリーズ化しています。「LEX®」は機械加工性にも優れていることから、半導体露光装置の主要ユニットの支持構造部材として活用されています。また通信用パラボラアンテナやレーダーなどにも活用され、航空宇宙分野の発展にも一役買っています。
素材
特徴
開発材料
低炭素系
- 低熱膨張性
- グラファイトレス
- 付加機能
- 超低熱膨張:LEX-ZERO®
- 低熱膨張:LEX-SF1、IF1、IF2
素材
特徴
開発材料
高炭素系
- 鋳造性
- 快削性
- 各種熱膨張係数
- 各種熱膨張:LEX 5、LEX 15、LEX 25、
LEX 35、LEX 45、LEX 55、 - 高温低熱膨張:LEX 40K
低炭素系LEX 材質物性一覧表(測定例)
特徴 | 低熱膨張・鍛造可能 | |||
---|---|---|---|---|
ゼロ膨張 | スーパーインバー(相当) | 低温安定性 | Co1%以下 | |
材質/物性 | LEX-ZERO® | LEX-SF1 | LEX-IF1 | LEX-IF2 |
平均熱膨張係数×10-6/℃(10〜40℃) | 0±0.19 | ≦0.8 | ≦1.5 | ≦1.5 |
適用下限温度(℃) | -30 | -50 | -196 | -196 |
0.2%耐力(N/mm2) | 264 | 227 | 212 | 198 |
引張強さ(N/mm2) | 378 | 372 | 357 | 340 |
伸び(%) | 28 | 30 | 32 | 29 |
硬さ(HB) | 137 | 133 | - | - |
ヤング率(GPa) | 133 | 128 | 125 | 125 |
熱伝導率 W/(m・K) | 13.8 | 13.1 | 13.5 | - |
高炭素系LEX 材質物性一覧表(測定例)
特徴 | 鋳造性・切削性 | |||
---|---|---|---|---|
スーパーインバー(相当) | インバー(相当) | 低温安定性 | 高温対応 | |
材質/物性 | LEX5 | LEX15 | LEX25 | LEX40K |
平均熱膨張係数×10-6/℃(10〜40℃) | ≦1.0 | 1.0〜2.0 | 2.0〜3.0 | 3.5〜4.5※ |
適用下限温度(℃) | 0 | -196 | -250 | -30 |
0.2%耐力(N/mm2) | 300 | 260 | 250 | 260 |
引張強さ(N/mm2) | 470 | 440 | 430 | 440 |
伸び(%) | 15 | 15 | 15 | 15 |
硬さ(HB) | 145 | 135 | 135 | 135 |
ヤング率(GPa) | 130 | 130 | 130 | 135 |
熱伝導率 W/(m・K) | 13.5 | 14.0 | 14.5 | 13.0 |
- ※平均熱膨張係数以外のデータは測定例であり、数値を保証するものではありません。
- ※ヤング率の測定法は、低炭素系:曲げ共振法、高炭素系:超音波パルス法を用いております。
- ※LEX40Kの平均熱膨張係数の温度範囲は20〜350℃です。
- ※内容は予告なく変更する場合があります。
熱膨張係数の比較
のソリューション
- 熱膨張を計算にいれた設計等の省力化
- 超高性能品の精度の確保
さらに「LEX-ZERO®」3D積層造形で
製品革新も実現
精密機器や航空宇宙をはじめとした先端技術分野において、絶えずそして厳しく求められるのが部品や装置の高精度化です。 日本鋳造ではこれにこたえるべく、長年にわたって研究を継続し、究極の低熱膨張材「LEX-ZERO®」の特長をいかしつつ、複雑な内部構造・製品の軽量化・開発の時短化を実現した3Dプリンター造形品「LEX-ZERO®3DP」で、部品や装置の高精度化に貢献します。
3Dプリンターの特長
- 砂型や金型が不要
- 高い寸法精度
- 小ロット生産・短納期
- 複数パーツの一体化
- 安定した品質
- 軽量化